取材を受けて…
上の写真は、21日に行われた毎日新聞からの取材の様子です。
夢ではなく、本当に、取材を受けてきました…(笑)
初めてこのブログをご覧になる方のために…
今回の取材は、僕が2008年に立ち上げた中央大学内の日本・フィリピン交流サークルPocoPocoとその活動について、毎日新聞の記者さんから声をお掛け頂き実現したものです。
ここに掲載している写真は、記者さんのお顔をあまりオープンにしない方が良いとの事で、記者さんの後ろから撮っているもの、しかも若干“手ぶれ”しているものを選んでみました。
記者さんも大変なご職業だそうで。すぐに2ちゃんに曝されちゃうそうです…
そしたらすごい自分がアホ面してました。御愛嬌。。って自分で言ってすいません
さてさて肝心な内容ですが
前回もご紹介したとおり、宮城県で集めた楽器(主に鍵盤ハーモニカ)をセブ島の小学校へ届けた際に行った音楽交流イベントの件をはじめ、PocoPoco創設の経緯や活動の内容、音楽交流プロジェクトCHAP等について主にお話をさせていただき、今後の展望などについてもお話ししてきました。
やはり相手はさすがの記者さん。
情報の正確さや言葉のニュアンスなどにまで注意を払ってお話を聞いていただけました。
そして、そのようなやりとりをすることで、今まで「言葉」にはすることの無かった自分たちの活動に対する思いなども、自ら口にすることで再認識でき、良い機会となりました。
内容全てをここで紹介してしまってはせっかくプロに取材してもらった意味もありませんから
記事が届き次第皆さんにはご覧になっていただきたく思います
ただ、一つ。とても鋭い角度からの質問をされ、またその質問こそが自分たちの活動に対する意識の本質をついていると感じましたので、紹介したいと思います。
「ボランティアサークルとして活動を行っていく上で、傍から見ていると『メリットの無いような活動をどうしてそんなにやっているのか』と感じる人もいると思うが」
というものです。
(正確に言うと、この質問をされてからこの議論が始まったというよりは、“ボランティア”というワードからこの話まで辿り着いた、という感じですが)
そこで僕たちがまず最初に口にしたのは、
「ボランティアサークルではない」という事。
僕らがやっていることは、確かに、「やった事」からみたらボランティアの類に入るのかもしれません。
ただ、僕らはあくまで日比交流サークルです。
日本で楽器集めて、途上国に運んで使ってもらう。
そりゃ、そう形容されてもおかしい話ではないですよね。
ただ、僕らは別に楽器という物質を“あげたい”訳じゃないんです。
もともと、PocoPocoを立ち上げた段階で、僕たちは何か音楽をツールにした交流活動を行いたいと考えていました。
それは、音楽を嫌いな人なんていないと信じていましたし、音楽は言葉を超えるとも思っていたからです。
言語を異文化交流の1ツールとするなら、音楽もそれに値すると、感じたんです。
紆余曲折あり現在のCHAPという活動形式にまとまりましたが、それも単に日本のいらない楽器をフィリピンに送る、という活動ではないんです。
まず僕たちが念頭に置いていることは「音楽交流をする」こと。
だから、CHAPを形容する時僕はいつも音楽交流プロジェクトと冠をつけます。
つまり、僕たちが大切にしていることは、
まず仲良くなって、お互いに信頼を持ちあうこと。
これこそが本当にやりたいことであって、寄贈云々はその上の話。
現地において楽器寄贈を行うときには、必ず
音楽交流会を開催して、楽器や音楽を通じて相手と仲良くなりたいんです。楽しみたいんです。笑いたいんです。
それこそが、1番やりたいことなんです。
だって、楽しいんだもん。
癒されるんだもん。
その瞬間すごい幸せなんだもん。
その上で、日本では皆が小学校で使う鍵盤ハーモニカを、
もしもう使っていないのに家にある、っていう人がいれば提供してもらって、
現地での教育に利用してもらおう、というのがCHAPです。
そこにはもちろん、フィリピンにおける教育の浸透が足りないこと、
音楽教育のレベルが日本のそれとは比べ物にならないこと等の問題意識があります。
でも、決して対等に見ていない、というつもりはありません。
少なくとも自分ではそう信じています。
なぜならフィリピン人の音楽のタレントは凄いんです。
度肝を抜かれます。
もしそこにちゃんとした教育があれば、もっと凄いことになるんじゃないかなんていう期待もしてますし、このプロジェクトを通して少しでも多くの子にとって学校に行くことが楽しみになったり、音楽に接する機会が増えたりすれば、という希望も持っています。
みんながバラバラの時計で生きるフィリピン人に、みんなで何か一つの作業をする楽しさを、合奏を通じて知ってほしい。そんな思いもあります。
だから、寄贈した後はしっかりと寄贈先の団体から楽器の使い方や状態についての報告を受けます。
次回フィリピンに足を運んだ際には、寄贈先の団体と再度交流会を行います。
壊れた楽器があれば、現地でゴミにしてしまうんではなく、ちゃんと日本に持ち帰ってきます。
そもそもフィリピンに持っていく時も、郵送なんてすればお金がかかるから、自分たちの手でスーツケースに詰めて持っていきます。
この活動内容。
たしかに形だけをみれば、ボランティアなのかもしれないし、
もし結果としてボランティアと呼ばれるような活動ができているのならとても嬉しい事ですが、
僕らのスタンスは、交流をして楽しみたい。その上で、もし相手の為になることができるのなら、是非力になりたい。ってところです。
どんな話も、国境を超えると大げさにきこえる。
でも、日本でお兄ちゃんやお姉ちゃんが使っていた鍵盤ハーモニカを妹や弟に譲るなんてこと、いくらでもある。
近所のお友達だってあるかもしれない。
相手が喜んでくれれば、それでいいんじゃないかな。
と思ってやってます。
ただ、「大人」になると必ずしもそうもいかないってこと、
薄々気づいています。
だからこそ、学生のうちに、やっときたいんです。
学生だからこそできる、お金のかからない交流。
これが、PocoPocoのモットーです。
これって、「結果も大事だが、その過程がもっと大事」という昔から言われてきたことそのものなんじゃないかな、って今感じています。
たしかに形も残さないと、進歩がありません。
でも、どういう心持で事にあたるか、っていうことが実は一番大切なことな気がびんびんして。
「やった事」。
「どういう気持で、何をやろうとしているのか(で、どういう結果に辿り着いたか)」。
この二つ。
自分は、むしろ後者を見てほしい。
ずーーーーーーーーーーーーーーーっとそう思ってきた。
このブログを、一生懸命書き続けていくことで、自分の「その部分」を見てもらえるんじゃないかって。
サークルと皆さん、という大きなレベルの話であると同時に、
自分と自分の周りの身近な人達、というミクロな範囲の話でも、
今までなかなか後者の部分に目を向けてくれなかった人たちが、
このブログによって、もしかしたら、やっとそっち側に目を向けて、自分の世界を感じてくれるんじゃないか。
なんていう淡い期待をしております。
そうなったとき、自分は、自分のいる世界を、少しでも動かせるんじゃないかと、信じて頑張ります。
今回の記事は文字ばかりで、非常に長文、少し熱くなってしまいましたが、最後までお付き合いいただいてありがとうございました。
身近な人たちに、大切な人たちに、ここまで熟読してもらったことを祈りつつ。
今回の記事に関連のあるリンク
日比交流サークルPocoPoco(http://pocopoco.hanagasumi.net/)
同サークルの音楽交流プロジェクトCHAP(http://pocopoco.hanagasumi.net/cc.html)
セブ子供教育支援NGO・NPOプルメリア(http://www.cebu-plumeria.jp/link/appendix.htm)
同NGO現地スタッフ「ゴンべー」さんのブログ(http://blog.goo.ne.jp/cebu_plumeria/e/bfc07fc4a47fded77ac0458ca8c4b1e9)