セブキッズとの道!

フィリピン・セブ島を拠点に、スポーツ・音楽教育を通したライフスキル育成に取り組むNPO法人セブンスピリット。

フィリピンにて政治を思う。~史上最大級についていない一日に~

今日は絶好調についていません。 木曜日に授業でリポートしなくちゃいけない文献コピーをなくして軽いパニックになっていたところに、たった今ほぼ完成しかけていたこのブログの原稿が消えてしまいました。泣きたいところです雪 その文献というのが弾道弾迎撃ミサイルとベトナム戦争問題に揺れていたころの米国内の政治アクターの思惑とやりとりに関するなんともヘビーなテーマと難解な文章で、かなり頑張ってようやく一読してアンダーラインして、あとはハンドアウト作って原稿書くだけ…だったのに。アンダーラインされたコピーがないのは非常に痛いです雷どうなるんでしょう。僕の単位犬 絶望してても仕方ない、気分転換手(グー)と思って書き始めたブログの原稿まで消滅してしまえばもう気分は完全に塞いでいます目 ただ、ここでやめるとインターネットエクスプローラーに負けた気がするので、意地でもう一度書きますむかっ(怒り)パンチ爆弾どんっ(衝撃)ふんがっ!! 今日はもう少しUP(フィリピン大学)の話題を。 我がUPにも、生徒会的なものがあります。 そして、生徒会長的な人もいます。 各学年に2名ずつ代表がおり、その人たちが中心となってStudent Council(いわゆる生徒会)を組織して、学生自治の運営に当たっています。 実は今日は、新入生代表を決める選挙の日でした! usp.jpg nke.jpg 選挙ポスター。 というのも、大学内には政党の様なものがあり、お互いの政党が新入生の中から2名ずつ候補者を擁立して、2名の枠を懸けて闘っているのです。 いわゆる、二大政党制です。 (フィリピンでは政党や候補者にイメージカラーがあることが多いです。今回の場合は青のUSP赤のNKE、という構図。ちなみに現大統領アキノ氏陣営のイメージカラーは黄色です) お互いのグループに対しライバル意識はメラメラどんっ(衝撃)なのですが、細かい理念や主義は違う、と言っているものの説明を聞いても自分にはあんまり違いはわかりません(笑) とにかく、数週間前に選挙の実施がアナウンスされて、それからは「選挙キャンペーン」の日々でした。 jj.campaign.jpg 実は、候補者の一人にはプルメリアの奨学生であるJさんも! この写真は、各クラスを回って演説をしていた時のものです。 授業で隣に座った子からは「絶対○○に投票してね!」と念を押されたり、まさに政治活動が大学内で繰り広げられておりました。 仁義なき勢力闘争の結末… いつ開票結果が発表されるのかは定かではありませんが、楽しみにしています(笑) 政治とは、駆け引きです…。 UPと政治の話がもう一つ。 明日の朝9時(6時間後だ、起きれないかも)から、大学のホールでADB主催のフォーラムが行われます! ・・・あ、ADBといってもフィリピンの代表的家庭料理 chicken_pork_adobo.jpg アドボじゃないですよ… (こっちのお母さんが作るアドボは世界最強においしいですビール ADBというのは、アジア開発銀行(Asian Development Bank)の通称です。 この機関は、アジア太平洋地域の貧困削減を目的として各国政府やプライベートセクター、NGO等にファイナンスを行っている国際組織です。 マニラに本部があります! 実践的な国際協力を行っているので、アジアの貧困問題を語る上では欠かせないアクターの一つです。 adb.jpg 明日のフォーラムのテーマは 「包括的な経済成長の促進」らしいです。英語講演であることをひたすら祈る目目 このADBは、貧困問題の解決を主眼に置いているので、インフラ整備や教育問題はもちろん、経済発展のための資金援助から政府による汚職への対策まで行っています。 ADBのホームページには、こうあります。 "Poor governance holds back and distorts the process of development, and has a disproportionate impact on the poorer and weaker sections of society. ...Our support for judicial reform in India, Pakistan, and Philippines is strengthening the rule of law, which is crucial to encourage private sector investment and combat corruption." 訳しますと、 「貧しい政府は開発・発展のプロセスを進めようとせずに歪めて、より貧しく弱い社会的立場にある人々に対して割に合わない、大きすぎる影響力を握っている。 ...ADBのインド、パキスタン、フィリピンに対する司法改革支援は法の支配を強化しており、それは汚職と闘い、プライベートセクター(民間部門)の活動を促進する上での要である」 そうですモバQ マニラに本部があるADBが対策すべき内容が政府汚職とはなんとも皮肉な話です。 現在も政府による非合法な暗殺や汚職、教会権力による「法治の妨げ」が日常的に繰り返されているこの国で、ADBの支援に効果があったのか、と結論を求めれば早急すぎるとは思います。プロセスの中にあるわけで、「完全な解決」が訪れる日もないから。 ただ、注目すべきは、この機関でさえも人間がコントロールする政治主体だという事です。人間が在るところには、思惑が存在します。 このADBのトップである総裁は、1966年の設立時よりずーっと日本人です。 ADBへの出資額は、アメリカと並んで日本の15.7%がトップです。 先進国による途上国支援は「第2の帝国主義」と形容されることもあります。 つまり、「支援」という形で自国製品の消費ベースを確立したり、バイ(2国間)な貿易ルートを確立して第3国との交際を実質制限したり、あるいは利子の付く「金融支援」を行うことで結果的に搾取をしたり。 そして、政府に対する支援を行う際、その窓口になるのもやはり政府です。 たとえ国を助けようと金銭的な援助をしようとしても、窓口が首を縦に振らねば動かない話です。つまり、国を助けるためには、窓口を満足させないといけないわけですね。 おかしい、とはみんな思うけどこれがリアリティであり、人間が人間社会を治めている限りこの事実は変わりっこありません。 国際機関で働く人は、さすがにこの辺の真実には盲目的ではないと思います。 この矛盾に違和感を感じた上で、それを踏まえて何ができるのか、考えている人達だと、信じているので、どんなお話が聞けるのかたのしみにしております。 よく 世界を救うための国連がわざわざ立派な施設や備品を使って、本末転倒だパンチ という様な批判を聞くし、たしかに心情的にはそう思うけど、 やはり威厳を保つためには、国家主権と交渉するだけのステータスを維持するには、それなりの「身なり」も必要だと、フィリピンの様な国にきて改めて実感したりしています。 もちろんカジュアルなスタイルで、身近な問題を解決していくアクターも必要です。そして、やっぱり毅然とした国連も必要なわけです。 世の中には本当に色々な役割を持った「主体」が存在していますね。 それぞれに与えられた役割は何なのか、個人レベルで、集団レベルで、皆が自問自答しながら、その時点で確信している役割を全うしていければいいんじゃないかと思います…。 国連について、最近授業で面白い映画を見ましたので紹介します。 THE INTERPRETER 二コール・キッドマンが通訳として働く国連職員を演じている映画です。 面白いのでぜひ観てみてくださいカチンコ UPではこうやってちょくちょく著名な講師や機関をフューチャーしてオープンフォーラムが行われるので、とても楽しいです。授業も潰れます手(グー)笑 さて、そろそろ寝ないとフォーラムの時間に起きられない… おやすみなさーい。(もうおはようございます、か?!) あ、そうだ、今日付けで初めて、ひでぶーが留学・海外カテゴリのブログランキングで30位に食い込みました。いつも読んで頂いてありがとうございます!これからも気分に従って書いていきますのでよろしくです犬