スラム。
スラムってどういうところだと思いますか。
日本人からしたら、名前は聞くけどあまり想像が膨らまないというか、ピンとくる光景が浮かばないんじゃないでしょうか。
9月中旬にセブを訪れていた、PocoPocoのメンバーの皆が、活動の中でスラムの見学を行いました。
自分も同行して、シティのスラムに入るのは久々だったのですが、
やっぱり、ひどい。人間の暮らしじゃない。
スラムに足を踏み入れて、いつも最初に感じることは
「暗い。黒い。」
生活の色が黒。灰色。
黒い世界で寝食。家と家が重なりながら犇めき合って、光も差し込まない。
家っていうと思い浮かべる絵はどんなですか。
洗濯と言うと思い浮かぶものは何ですか。
家の真下にはどす黒い水が流れて
異臭を放つ。
雨季の今、豪雨が降ったらどうなってしまうんだ。
明らかにまともな水道なんて通ってないのに
メーターだけはしっかりついてる。
見上げても
明るい世界は望めない。
不法居住地、と訳される。
そう聞くと、ここの住人はまるで法を犯した悪人みたい。
ただ、本当に法=正義の方程式は成り立つのか。
日本の思考では考えられないかもしれないけど、
政治家の都合でコロコロ法が変わるこの国で、
おカネ次第で弁護士が態度を変えるこの国で、
法は人間を守ってくれない。
おカネしか守ってくれない。
民主主義?
代表者は、民意を代表してないぜ。
エリートと庶民の思考回路は、全くもって違う。
選挙は民意を代表者に委託するものじゃなかったのか。
それで民主主義ねぇ。
色々考えるけど。
まずは、今この瞬間に、この世界で、こんな生活をしている人を、どうにかせねば。
そして、同時に、こんな世界をどうにかせねば。
彼らが今の生活から抜け出せる方法。
まずは、教育。自分の力で考えて、自分の力で選択し、自分の力で決断する、そんな“力”。
そして、彼らがそれをできる社会づくりを進めていかないと。
本当の意味の「自由」を実現できる世界を作らないと…。