セブキッズとの道!

フィリピン・セブ島を拠点に、スポーツ・音楽教育を通したライフスキル育成に取り組むNPO法人セブンスピリット。

“立派な”孤児院?!

さて、フィリピン人(というかフィリピン社会)の時間のルーズさについては、ひでぶーでもこれまで皆さんに紹介して(愚痴って?笑)きたとおりです。 それは、授業の始まる時間、食事の約束の時間などの「時刻」だけでなく 「日付」に関しても同様で、例えば 「レストラン新規オープン!○月×日グランドオープニング!!」 とか書いてあっても、本当にその日までに建設工事が完了している所は未だかつて見たことがなく日付の部分だけがどんどん上書きされていき、最終的にオープンできるのは数ヶ月後… なんてざらにあります。 去年の5月からピアニカを教えてきたセカンドチャンスのスタッフも、5月の時点で 「8月にセンター移設計画があるから、それからはそっちでレッスンお願い!」 と言っていたものの。 -8月ー 「建設が間に合ってなくて、9月になりそう…」 -9月ー 「10月には移転するから!」 -10月ー 「今月の終わりになりそうよ!」 -11月ー 「絶対に年内には…」 みたいな感じでずーるずる。 結局年越すんだろうなぁ~、これじゃあ何年経っても移設なんてできねぇよ(-_-;) と呆れ顔で見ていたのです(笑) すると新年、ついに新センターに子ども達が引っ越した家exclamation×2との連絡があり、今朝様子を見に行ってきました! boys at new center.jpg 久し振り!(クリスマスパーティぶりの再会です) …って、え?! new center.jpg めっちゃ豪華やん!!! 高級住宅地の一角に位置していて、外見はホテルさながら。 以前のセンターと比べると、まさに「天と地の差」です。 去年まで彼らが暮らしていたセンターは、山のてっぺん交通の便が悪く、夜は暗くて治安も良くない。 桃太郎の様に「川で洗濯」をし、清潔な水は手に入らず衛生的に良いとは言えないトイレは全員で1つ寝る場所もキュウキュウで、扇風機も無い… さらに2つの刑務所に隣接しており、決して子どもが成長する場として好ましいとは思えないところでした。 そんな環境に暮らしている姿をずっと見てきた自分は、今回のこの移設先にたまげてしまったのです。 水タンクも付いてる、ちゃんとしたキッチンも、会議室もあって、パソコン室もじきに出来るらしい。 sleeping new center.jpg こんな風にゆっくりくつろいでいる所を見ると、日本の家となんら変わらない様に思えます目 room for the young.jpg こちらチビッ子部屋。 10人強のチビちゃん達がこの部屋で寝ているらしい。 room for the elder.jpg こっちはお兄さん達の部屋。 広々していて開放感あります晴れ 各部屋には数個ずつのトイレも設置。 ただ、そうは言ってももちろん日本人のスタンダードとはかけ離れてます。 エアコンは無いし、せいぜい10畳位の部屋に10人以上で暮らす。 勉強机もなければ、布団もペラッペラのマットがあるだけです。 …それでも、一般的なフィリピン人の水準からしたら、とても立派な住環境。 今日一緒にセンターに行ったフィリピン人学生は、 「私の家より全然良い。ほんとにホテルみたい…」 と漏らしてました。 panishment shelter.jpg 外には、コンテナみたいな白い部屋があり、何なのか聞くと 「喧嘩や悪い事したら、あの中に入れられるんだふらふらとなんと 「お仕置き部屋」まで完備している!!笑 今回の改装には、ロータリークラブからの大きな協力があったようです。 rotary bags.jpg 通学カバンもロータリーから支給されているらしい↑ 確かに、セカンドチャンスはセブ市政府管理の社会福祉施設で、UNICEF等の国際機関や国内外のNGOが見学に来ることも多く、ある種セブの「ソーシャルワークのシンボル」的存在になっている部分があります。 支援も集まりやすく、市としても力を入れる対象にはなるんだろうなーと。 ただ、これまでの生活環境からの激変ぶりと一般庶民のスタンダードを大きく超えたレベルのスタンダードを見ると、なんだか素直に喜べないというか…犬 いや、一生懸命勉強やアクティビティに取り組んでいる子ども達に少しでもいい暮らしをしてほしい、そりゃ当然だし、自分は彼らよりよっぽどいい生活してるんですけどね。 ただ、ここで庶民と孤児やストリートチルドレンの生活水準に逆転が起きてしまうっていうのは、如何なもんかなぁと思ってしまうわけです。 大家族を、なんとか精一杯夫婦共働きで支えて、なんとか学校卒業させて…と四苦八苦している庶民層にとって、彼らの生活はどう映るのだろう…。 この施設だって全部ではないにしろ税金で運営されてる訳ですからね。 でも、だからって低水準な生活強い続けていいわけもなく。 感謝を忘れずに、彼らが、責任を持って、学んだことを社会に還元していくことができればいいのでしょう。 そのためには最高の環境づくりができたのかもしれない。 ストリートチルドレンの為の施設、なんてもの自体を無くせる様、彼らが貢献してくれたらなぁ。 今日は一日この施設の事をぐるぐる考えていて、 彼らの中には、家族はいるけど事情によってこのセンターで暮らしてる子もいますが、 ほとんどがストリートチルドレン出身なわけです。 家族って言うのは、何があっても家族で、何年経っても家族で、死んでも家族で、唯一自分の意志では切れない人間関係じゃないですか。 彼らにはその存在がないんだなーって改めて思うと、想像を絶するなぁと。 僕らは周りの環境が変わっても、必ずつながっている家族がいるんですよね。 自分はフィリピンで大学生してますけど日本の家族は家族です。 いずれ何かしら仕事始めて周りの顔ぶれが一変しても、家族は家族です。 あぁ、この子たちにはそれがないんだー。って思うと。 もちろん一緒に生活している子どもたち同士の間には、その分強い絆があるんでしょう。 ワーカーさんも愛情注いで子ども達のお世話をしているし。 でも、もし彼らがセンターを出て、社会に出て、たとえば30年後。 gorogoro jerry.jpg 暮らしてる環境に関係なく、笑顔が輝き続けてる子ども達見てると、やっぱり元気をもらいます満月 セカンドチャンスの子ども達ですが、16日のシヌログのパレード、なんと全出場者の トップバッター手(グー) だそうです! …と聞いたところで自分はイヤ~な予感が。そして的中。 5時(もちろんam)スタートらしいです(笑) 徹夜ですね。その日は。あはは。 今日も帰り道、交通規制がかかっていたので何事かと思えば sto nino girl.jpg 家からすぐの大通りで、パレードやってました! いよいよあと1週間!お祭り騒ぎ楽しみます爆弾パンチ