21歳も終盤
今宵わたくし独り居酒屋デビューいたした。
居心地の良いこと良いこと
肉よりも魚、揚げ物よりも生ものを求める体質になった今日この頃
誰のペースに巻き込まれることもなく
ただただ好きなものを好きなペースで口に入れてゆく
人間との関わりで言えば
自分からしか矢印が発していない
至福の時間
網の上で炙られる鮭を眺めながら
焼酎をちょびちょびと頂くこの贅沢
「いけませぬ、いけませぬ」
この幸せを知ってしまうことを
今までなんとか避け堪え忍んできたというのに
もう後戻りはできませぬ
串が全品100円だという店員の説明が偽りだったと言う事実を突き付けられようと
この幸せは覆らない
写真を撮ろうと思ったのに
弄っても携帯は右ポケットに入っていない
そうか、この画角は眼に焼き付けて
また再現しなさいということなのだろう
そんな都合の良い解釈を無駄に大きい頭で繰り広げつつ
まだもう一人の私は云う。
「これは幻、忘れて然るべき幻。」
「え?」
仕方ない、忘れるしかないのであろう。
記憶を無くすため、自宅で酒を進めるひでぶーでございました。
月夜に乾杯。