死体ごっこ禁止!大人のおもちゃ禁止!!
久々にフィリピンネタを。
耳を疑うような内容ですが
最近ある議員によって、フィリピンの下院にトンデモ法案が提出されました。その名も
『死体ごっこ禁止法案』
こ、これは・・・
そもそもの原因は、急騰する燃料価格と都市の交通混雑に苦しむ交通機関のドライバー達によるストライキにあったようで、
そのストの中で参加者の一人が路上で死んだふりをして通行妨害をしたらしいんですね
それで、この法案。
うん。先に考えるべきことあるよね
てかこれって間接的に基本的人権に規制かけてるよね。これが民主主義国の政治家?
フィリピン国内だけでなく世界中から好奇の目で見られたこのニュース。
提出したのは下院議員のカステロさんです。
そんなカステロさん、またもやってくれました。
今回は・・・
『Angry Birds禁止法案』!!
Angry Birdsといいますのはコチラ↓
超有名ネットゲームのキャラクターらしい。
なにやら、教子(名付け子、キリスト圏の概念ですね)にプレゼントを買いにお出かけしたカステロさん、
店中の商品がこのキャラグッズでぷっつんキレちゃったらしいですw
国を動かそうとする行動力を称えるべきなのだろうか?いや、それはちがう(笑)
もっともっと政治家が目を向けなければならない問題が山積しているフィリピンの国内状況は
少なからずこれまでにもひでぶーで触れてきたとおりです。
Angry Birdsを優先させなければならない理由なんてどこにあるのか。
っていうかまず先に対処すべきはストで死んだふりまでして政府に抗議したAngry Peopleでしょ
ま、裏を返せばそれは庶民の声は聞きたくないっていう透け透けの政治家心理。
面倒な法案はポイ。今の政治家に有利な法体制を維持できるようにムダな法案を量産する事の方が至上命題!!ってわけだ。
全ての政治家がそうだとは言いませんが、この手の政治家、決して少なくないよ。
ちなみに、今年はこんな法案も提出されております
『大人のおもちゃ禁止法案』ww
これは、下院の"Party List System"という制度を利用して国会に議席を獲得した団体が提出した法案。
このParty Listってのがまたややこしい仕組みなんですが。
下院は240議席ありまして、その中の大多数、現在は212議席が小選挙区で勝利した議員によって占められます。
残りの数十議席はどうなるの?って話で、
実はフィリピンでは、社会の中のマイノリティ勢力にも国政に参加する権利を保障するために、この議席をあらゆる社会層からなる市民団体(政治団体も含む)に与えています。
特にどんな活動を行う団体でなければならない、という規定もなく、極端に言えば
『ビールが大好きな人々の為のグループ』
とかでも選挙に出る事が出来るんです。勝てるかどうかは別として。
その団体を一般に"Party"(もしくはParty List Organization)と呼ぶので、必ずしも「政党」と訳をあてるのは難しいのです。
たくさんのPartyが団体として"Party List"に登録をし、
選挙の際には有権者が支援したいPartyを選んで投票します。
投票の結果、得票率が多かったPartyが議席を獲得できる、というシステム。
(システムの趣旨からの本末転倒を防ぐため1つのPartyによる議席独占を防ぐため、最大3議席の上限はあります。)
さて、本題に戻りまして『大人のおもちゃ~』を提出したPartyですが、その名をBuhay Party Listといいます。
各種差別の廃止や基本的人権の尊重、社会福祉の向上を求めているグループの様でございます。
もうなんかオモチャどうこうは置いとこうと思うんですが、
このParty Listシステム、笑える話がひとつあって。
選挙時に有権者が目にするParty Listが、届け出順ではなくアルファベット順で記載されてるんだって。
それで、殆どのPartyが目立つために
Aから始まるグループ名にしているそう(笑)
当選の暁にはフィリピンの甘い汁を吸えるとありPartyは乱立し、しかも
AとB、おまけでCくらいから始まる名前のグループが大半だって教授が呆れてたの思い出しました。
本当にツッコみどころの絶えないフィリピン政治界です。。
*参照
http://sowhatsnews.wordpress.com/2011/09/30/after-anti-planking-lawmaker-proposes-anti-angry-birds-bill/
http://coco.ph/news/daily-news/857-shallow-bills-in-congress.html