こんにちは。セブンスピリットのヒデ(@Akihide7Noguchi)です。
未曾有の災害をもたらした台風Yolanda(現地名)の上陸から3日。幸い、僕たちの活動拠点であるセブ市内には大きな被害はなく、日常に戻りつつあります。
とはいえ、2日間ほど場所によって電気や水道も止まっておりましたし、今も交通信号の故障などで大渋滞が続いたり。木が倒れているところも少なくありませんでした。
被害の様子も含め、今日は僕たちが音楽を通してフィリピンのために何が出来るか、考えてみたいと思います。
Music for Community〜コミュニティのために音楽は何が出来る?
今回は11月1日にセブに戻ってきたのですが、その2日前、10月30日に東京でとあるイベントにご招待いただき、ゲストスピーカーとして参加させていただきました。
イベントタイトルは"Music for Community"。セブンスピリットのスタディツアーに参加していただいたことのある、「はたらくミュージシャン協会」のSaoriさんとのご縁で実現した今回の出演だったんですが、このイベントの趣旨は(以下サイトから抜粋)
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さまざまな活動やその担い手たちと話す中で、改めて感じていること。
それは、音楽の力をかりて、いろんな人やコミュニティの幸せにつながる変化を、もっと起こせるのではないか?という可能性です。
演奏して、楽しい。聴いて、きもちいい。同じ時空間で感動を分かちあえたり、一緒に歌えば仲間になれたりもする。
こころを開き、人がつながり、共感が伝播する「コミュニケーションツール」としての音楽。誰もが感覚で知っている、その力を、みんなで社会の活力に変えてゆくことができたら。そんな想いで立ち上げる「MUSIC FOR COMMUNITY」
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この日のテーマは「こども×おんがくの話をしよう」ということで、フィリピンの子ども達と音楽活動に取り組んでいる僕をご招待いただき、ほかにも「みんなのことば」さん、「asobi基地」さんと、子ども達の教育に音楽を活用している団体の方々がそれぞれの取り組みをご紹介くださり、会場にお越しになっていた皆さまと、こどものために音楽がどう活きるか?アツく語り合う時間でした。
音楽って、もちろん“音楽として”素晴らしい。
でもきっと、その役割は「音楽」の中だけにとどまらず、コミュニティの幸せのために、きっと役に立つ場面があるよね。
拙い要約をすると、そんな想いを持っている人たちが集まった場だったんです。
台風30号の爪跡
こちらウォール・ストリート・ジャーナルの写真特集で、被害の最も深刻だったレイテ島タクロバンの惨状が生々しく報じられています。
最新の政府の報告では1,700人以上の死亡が確認され、一部報道では最終的に数万人単位の犠牲者が出るとも言われている今回の大災害。
「気象津波」と呼ばれる、低気圧が原因の高潮で、3.11の映像を思い起こさせるかのような光景がメディアからは伝えられてきます。
セブ島でも、ビーチスポットとして日本人もよく訪れる北部の街バンタヤンやマラパスクア。
そして、セブンスピリットの主催する「フィリピンの子ども達にクラシックコンサートを届けてきたUUUオーケストラプロジェクト」が去年の2月にコンサートを行った、メデリアン地区で壊滅的な被害がありました。
この街のスポーツコンプレックスで行ったコンサートでは、実に3000人もの子ども達が演奏を聴きに来てくれ、街全体でUUUを温かく歓迎してくれたことを今でも鮮明に覚えています。
そのメデリアン。
3日前の記事で、既に4名が死亡。90%の家屋(10,445世帯)が破壊されており、食糧(米)は水に濡れ、主な収入源であるサトウキビは全滅だそう。詳しくは
Medellin, Cebu Province: 'Catastrophic' Damage From Typhoon Haiyan; 4 Dead
の記事を見てみてください。
早速、セブのコミュニティの中でも災害支援の動きが活発になってきていますが、ただでさえ貧しい人たちに十分な食糧や日用品が届かないフィリピンの社会。今後の復興に必要な時間とエネルギーは計り知れません。
セブンスピリットが、UUUが、フィリピンのためにできること。
東日本大震災のあと、東北の多くの子ども達は、「いつもの遊び場」「いつもの学び場」を失ってしまいました。そんな彼らを、セブンスピリットはキャンプに招待したことがあります。
実はこのキャンプ。かつて僕が音楽を教えていた孤児院の子どもたちが描いたイラストをデザインしたTシャツを日本国内で販売し、その収益で東北の子ども達を招待することができたんです。
普段は支援を受ける立場のセブキッズが、東北キッズの力になってくれたんですよね。
セブにも被災で苦しんでいる人たちがいる今、やはりセブンスピリットとして力になりたい。そして僕たちだからこそ、“MUSIC FOR COMMUNITY”を形にしたいと今思っています。
方法は大きく2つ。とても簡単に云うと、音楽を
①直接活かす方法
②間接的に活かす方法
まずは今のフェーズで、②の間接的に活かす方法に取り掛かりたい。
日本全国、そしてフィリピンでチャリティコンサートを継続的に企画し、その収益を、メデリアンなど被災地の復興支援として寄付したいと思います。
寄付したいという気持ちがあってもなかなか行動に移せなかったり、
フィリピンの人たちのことをあまり自分事としてとらえることが難しかったり、
最初は問題意識があっても、時間とともにサポートをしなくなってしまったり。
東北の震災でも、こんな問題、出てきました。
だからこそ、音楽という「素敵な時間」を通して、皆さんに継続的にサポートをしてもらいたいと考えました。
そして、次のフェーズ。被災者の心に寄り添う音楽が必要なときに、①の方法で力になりたいと思います。
今は何の力になれるわけでもありませんが、少しばかりの支援物資を持って、明日僕はメデリアンを訪れます。
今後、セブンスピリットとして、UUUとして、日本人として、どのような支援の形を作っていくことがベストなのか。考えるために、やはりこの目で現状を見てきます。
チャリティコンサートに出演したいと思って頂けた音楽家・音楽好きの皆さん。
ご自身のコンサートの収益をチャリティに回したいと思って頂けた音楽家の方。
コンサートの企画をしたいと思って頂けた方。
どうか力になってください。ご連絡をお待ちしています。
近いうちに、実際にコンサートのお知らせができると思います。その時はぜひ、みなさんも最寄りのコンサートに足をお運びいただき、力になって頂ければと思います。
合言葉はUUU。Music "U"nites the "W"orld!