こんにちは!NPO法人セブンスピリットのヒデ(@Akihide7Noguchi)です。
皆さまより早速、セブンスピリットの被災地支援プロジェクト【P[L/R]AY FOR PHILIPPINES】にご賛同、ご支援を頂き、昨日11/18、皆さまからのご支援をセブンスピリットのセブ現地チームで120世帯分の支援物資に変え、被災地メデリアンに届けてまいりました。迅速なご支援、誠にありがとうございました。
現場の現在の状況をご報告いたします。
今回は、メデリアン市政府より要請を受け、市内にある19のバランガイ(村)のうちの一つ、特に交通アクセスの悪いカプタタン・ノルテへ支援物資を届けました。
この村には635世帯、2,996人の人々が暮らしています。
そのほとんどが、サトウキビ畑でのプランテーション農業を生業としており、全面積の約半分を占めるサトウキビがダメージを受け、加工工場も操業をストップしてしまった今、収穫すら出来ず、為す術なくただただ支援を待っている状況です。
そもそもサトウキビ農家の収入は非常に低く、1日の日給は平均70〜80ペソ(約160〜200円弱)。
この収入すらが失われた今、本当に食べるものを手に入れることが難しくなってしまっています。
逆に言えば、被害の大きくなかったセブ市から約3〜4時間で行き来をすることが出来るこの地で、お金さえあれば何とか食べものを手に入れることはできるはずなのです。
今本当に問題となっているのは、お金を稼ぎたくても働く場所がないこと。そして、家が破壊されてしまったために雨風を凌げる場所がないこと。
現地の人々はそう話していました。
皆さまからのご支援で用意することが出来た120世帯分の支援物資ですが、これも635全ての世帯には届きません。
このバランガイでは、住民を地区毎に11のグループに分け、支援が届き次第、順に、公平に支援物資を配るという方法を取っていました。
そのため、セブンスピリットの支援を渡すことの出来た120世帯以外の人々も、落ち着いて、秩序を持って次の支援の到着を待つことができていたようで、皆が私たちの支援に心から感謝をしてくれました。
「備え」
世界的な気候変動が問題視される中、(勿論起こらないことを願いますが)今回の様な台風が二度と同地域を襲わないとは限りません。
ここから始まる街の再建にあたり、重要なのは(温暖化防止の努力は当然必要ですがここでは割愛し)今回ほどの被害が広がらないよう、十分な「備え」をした街づくりをすることではないかと感じました。
●サトウキビ農業に全面依存している産業構造
●貧困ゆえの、質素すぎる家の建築構造
一刻も早く雨風の凌げる住環境を取り戻すことが急務ですが、上記のこの2点が解決されないままに見た目だけ元通りに戻ったとしても、万が一の時に同じ苦しみを味わうことになる。
こうして、自然災害というきっかけで構造的な貧困の問題が浮き彫りになった今、私たちに出来る協力の方法は更に広がりを見せていくのではないでしょうか。
前記事にも考えを述べたとおり、長期的な視点で見ると、構造的な貧困状態の中で外部からのサポートに依存してばかりはいられません。
メデリアンでは、住居や建造物の再建にボランティアで協力した家族を対象に、支援物資を優先配布するとの方針を発表したようです。この自助努力を、いかに効果的・建設的なものたらしめるか。私たちに出来る協力の形を、改めて深く考えています。
物資とともに、音楽の贈り物。
電気の復旧しないメデリアンで少しでも被災者の皆さんの気晴らしになればと、楽器を持参し即興でミニコンサートも開いてきました。
普段は街の何処かから必ずカラオケの声が聞こえるほど、音楽好きのフィリピン人。
演奏を喜んでくれて、そして私たちの訪問に心からのありがとうを伝えてくれて、継続支援を続けなければと改めて感じる一日でした。
今週末までに頂いた義援金は、現地事務所の判断で今週と同様の緊急支援物資、あるいは住居の再建に必要な資材へと変え、来週25日の月曜日に届けてまいります。
セブンスピリットの被災地支援プロジェクト【P[L/R]AY FOR PHILIPPINES】
詳細はこちらから。
http://seven-spirit.or.jp/plrayforphilippines
引き続き、ご支援をお待ちしています。どうぞ宜しくお願い致します!
追記:
フィリピンの子ども達に音楽を届ける「UUUプロジェクトXmas2013」参加メンバーを募集中です!
今回の台風被害を受け、被災地メデリアンでのボランティア活動と演奏会、そしてレイテ島やサマール島からセブ島に避難してきている子ども達に向けてのクリスマス演奏会も急遽開催を決定しました。
今だからこそ、皆さんが力になれる方法があります。ぜひご参加ください!
参加申し込み、プログラム詳細はこちらから。