おはようございます!ヒデ(@Akihide7Noguchi)です。
フィリピンのお盆にあたる11月1・2日をまたいで、
11月5日からセブンスピリットは新学期を迎えました。
新たに30人近くの生徒を迎え、今週からは常時60名ほどの子ども達が学びに訪れるようになります。
気まぐれな教育は、誰のためにもならないのでは?
これまで、セブンスピリットでは子ども達を教室に迎えるにあたり、特別な手続きなどは必要とせず、その日来たいと感じた子ども達が自由に足を運べる環境を作ってきました。
各自の自由意志で学びに来る分、一人ひとりの子どもの熱意や興味も大きかった一方、
実は保護者がセブンスピリットに子どもを通わせることをよく思っていなかったり。
気まぐれな子どもの出席率が安定せず、結果としてドロップアウトしていってしまったり。
何よりも、継続性が大切な音楽教育のプロセスで、学びがとぎれとぎれになることは集団教育効果上も良くない。子ども自身が、徐々に後ろめたい気持ちを持ち始め、自然と教室から離れていってしまうこともしばしば。
特に悲しかったエピソード。とある生徒が、事務所にやってきてこう言うんです。
「セブンスピリットに行くっていったら、お母さんに打(ぶ)たれちゃった。」
彼がその後、スタジオに戻ってくることはありませんでした。
職の無い親にとっては、子どもが路上で稼いでくる現金は大きな収入源。
教育の時間を削り、10歳前後の娘・息子に物乞いをさせてしまうんですね。
中には薬物やアルコールに相当依存してしまっているため、もはや客観的・論理的に物事を考えられない大人も多いのです。
僕たちと子ども、そして親。覚悟の上で始まる新学期。
このような出来事をいくつか経験し、チームで話し合いをする中で
"今"僕たちがしっかり活動を通して救っていける子ども達は、すなわちしっかり教育の意識のある(もしくは今後しっかり意識付けのできる)親に、スタジオに通ってくることを応援してもらえる子ども達なんじゃないかと考えるにいたりました。
新学期の始まる2週間前。1学期組の子どもを連れて近所の貧困地域を回り、そこにいる子ども達にアンサンブルの楽しさを五感で伝えます。
(この時僕はまだ日本にいたので、Skypeを使っての面談。)
そうして今学期からは、音楽に興味を持った子どもが、保護者同席のもと「入学手続き」を踏んだ上で、正式に生徒として受け入れることに。一組ずつ面談をし、子どもにとって必ず毎日通うことが教育上とても大切だということ。親はそれを応援する覚悟が必要だということ。セブンスピリットは責任をもって、毎日通ってくる子ども達に教育を施していくこと。しっかり話をし、覚書を交わしました。
中には、面談のためにスタジオに出かけることすら億劫に感じた保護者もいたようです。
そんな場合には、子どもが必死になって説得して、親を何とか連れてきて。
スタジオで他の子ども達が授業を受ける様子を目にして、親の気持ちも少し動いていたようでした。
こうして集まった新学期の生徒たち。1学期から在籍している子も、新たに加わった子も、今まで以上に真剣に授業に参加しようという意志がメラメラ感じられます。
今月からセブンスピリットチームに合流したトロンボーン奏者のKUYA MASA先生も、早速直接指導を開始!今学期のオリジナル教材も、絶賛開発中です。
この子たちが半年後には、また新しくセブンスピリットの門を叩く新入生たちの素敵な模範となり、学びの連鎖が起きていくように。この延長上に、セブの全ての子どもへのチャンスが開かれるように。珍しく台風も近づき、新学期3日目は残念ながら休校になってしまいましたが、嵐に負けずにアツくアツく進んでいきます!
人数もエネルギーも増したセブンスピリットの音楽教室。
今月は、11月9日(土)、16日(日)、そして30日(土)の3日程でスタディツアーを開催いたします。ぜひパワー全開の子ども達に会いに来てくださいね!
スタツアの詳細・お申込みはこちらから。
http://seven-spirit.or.jp/how_to_support/study_tour/
皆さまのご参加をお待ちしております!